こんにちは。カウンセリングオフィスGardenです。
子育てのご相談の中で、よくこんな言葉を耳にします。
「これまで、あまり子どもを褒めてこなかった」
「もっと、褒めてあげたほうがいいのでしょうか」
一方で、
「褒めようと思っても、どこを褒めていいか見つからない」
「家では元気がなくて、会話が少ない」といった、戸惑いもよく聞きます。
今回は、評価としての「褒める」をちょっと進化させて、
「承認する(認める)」という関わり方について、考えてみたいと思います。
「褒める」ときに起きていること
「すごいね」「えらいね」という言葉は、子どもにとって嬉しいものですが、
実は少しだけ注意したいポイントがあります。
それは、褒める言葉は、時に「評価する人」と「評価される人」という
上下の関係を作ってしまうリスクがあることです。
また、お子さんが褒められることに敏感になりすぎると、いつのまにか
「相手の顔色」をうかがうようになってしまうこともあります。
もちろん、純粋に喜び合う「褒める」は親にとっても子どもにとっても
大切な経験です。ただ、それよりももっと、お子さんの心の土台を育てるのが
「承認(認められる)」という体験です。
親から贈る「3つの承認」
承認とは、よい・わるいという評価なしに、
「そのままのあなたを見ているよ」というメッセージです。
それには、3つの視点があります。
① 存在承認:あなたはそこにいるだけで周りを幸せにしている
「存在承認」とは、その子がそこにいること自体を肯定的に受け入れているよ、という
メッセージです。例えば、
「一緒にご飯を食べられて嬉しい」
「あなたが元気そうにしていると私も嬉しい」など、存在自体を好ましく思う気持ちの表現です。
また、ちょっとしたことですが、名前を呼ぶことも「存在を認める」行動となります。
「ねえ、ねえ」ではなく、「〇〇くん」「△△ちゃん」とたびたび名前を呼ぶだけで
子どもは「自分を選んでくれている!」という安心感を育むことができます。
② プロセス承認:結果ではなく「過程」を認める
結果(点数や勝ち負け)ではなく、そこに至るまでの過程を認める関わりです。
「100点だったね!」は確かに“誉め言葉”ですが、評価が含まれています。
評価されることで認められることが続くと、お子さんは「結果をだすことが
大事なんだ」と理解してしまいます。
「毎日少しずつ頑張っていたね」「コツコツやっていたこと、見ていたよ」など
プロセスに言及することで、お子さんは「結果」よりも「努力の過程」に目が向き
それは自分を肯定する力の土台になります。
③ 可能性の承認:「あなたの可能性」を認める
お子さんの、いま現在の状態や性格が、将来・未来にどうつながっていくか
そのポジティブな可能性を信じる関わりです。
どんな性格・特性にもメリット・デメリットがあり、置かれた状況によって
見え方は変わります。
たとえば、「落ち着きのない子」は「行動力のある大人」になれますし
「繊細な子」は「配慮のできる優しい人」へと成長するでしょう。
もし、子ども時代のいま、その性格がその子にとってつらいものであったとしても
大人になった時にはそれが強力な「武器」や「宝物」になることは、
決して珍しいことではありません。
現在の困りごとや特性を「不都合なもの」とするのではなく、
未来への価値として捉えること。親御さんのその目線が、お子さんの自己肯定感を育てます。
もちろん、完璧にやろうとしなくて大丈夫
こうした「承認」「褒める」関わりは、子育てに大切な柱の一つです。
けれど、日々の忙しい暮らしの中で、常に理想的な言葉を選び続けることは
どの親御さんにとっても簡単なことではありません。
必要なのは、完璧を目指すことではありません。「今できる範囲で、
気づいたときに声をかけてみる」くらいの、ちょっとした意識を持っていることです。
無理のない形で少しずつ。
その「小さな積み重ね」が、結果として、お子さんにとっても親御さんにとっても
しっくりくる親子のかたちを作っていくのだと思います。
コメントをお書きください